どうも、お久しぶりです。
前回の更新から約半年ほど遅れましたが、ヤマカワプロジェクト会議室に進展がありましたので、更新させていただきます!
前回の更新から今日に至るまでさまざまなことがありました。
・人気漫画『遊☆戯☆王』作者の訃報
・第26回参議院議員通常選挙
・オリックス・バファローズが日本シリーズ優勝
・朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が、太平洋方向にミサイルを発射
・2022 FIFAワールドカップが開催
などなど。
世界的にも日本としてもさまざまなことがありました。
ヤマカワとしても色々なことがありましたが、プロジェクト会議からの進展としては
オカザエモン夏企画 → ちょっと公開に間に合わなさそうなので、今回はお蔵入り。
代わりに会議で採用された議案は、
近年工場の機械化が進んだことで、若手は手仕事での成形を経験したことがない社員も出てきていることを鑑み、若手スタッフを中心にあえて「手仕事」にチャレンジするようなことはことはできないか? といったもの。
さまざまなアイデアの中採用されたのは
工場にある材料や道具を使って正月に向けて「おせち料理」を再現しようという企画です。
<手仕事を経験してほしい理由>
スタッフの作品発表を前に、なぜ私たちが手仕事を経験してほしいと考えたのかをご説明させていただきます。
前述でも少し触れましたが、近年の仕事はモデリングされたデータをもとに成形を行うことがほとんどとなっています。
業務としてはモデリングデータ → 成形 という流れはなんら問題ないのですが、手仕事を行うことにより形状がないものを頭に描き、それを具現化するという能力が育つと考えます。
この技術経験は、工程の創造力や工程フローの組み立てといった、作業に伴う「前工程」に高い解像度を持てるようになることによって、今後の仕事に対して事前に問題点に気づけるスタッフになってほしいという考えのもと、プロジェクトを進めることにしました。
それでは、現場スタッフ7名がチャレンジした手仕事の内容をご覧ください。
まずは製作風景
スタッフに後日、尋ねたところ「普段やっていることではなかったため、手仕事を経験したことがある先輩とのコミュニケーションが増えた」と嬉しい報告。
それでは、さっそく製作風景を覗いてみましょう。
れんこん
おせちの蓮根の意味
れんこんの断面は多数の穴がありますが、この穴から「未来が見通せる」、「将来の見通しが良くなるように」とという願いも込めて古くから縁起の良い食べものとされています。
田作り
こちらはCADでモデリングを行い、3Dプリンタで製作。
その後、着色というアプローチで作成いたしました。
おせちの田作りの意味
その昔、イワシを田んぼの肥料にしたところ大変豊作になり、五万俵もの米が収穫できたことから、田を作ることにちなみ「田作り」と呼ばれるようになりました。 そのため「五穀豊穣」の象徴として長きにわたって食されています。 別名「ごまめ」とも言い、「五万米」と漢字が当てられますが、これも豊作祈願からつけられています。
かずのこ パターン1
かずのこ パターン2
数の子は二名のスタッフが異なるアプローチで製作してくれました。人が異なると「手仕事」なので、仕上がりがことなってくるところが面白いですね。
どちらも正解も不正解もない造形は、個性が出ていて面白いと感じました。
おせちのかずのこの意味
数の子はニシンの卵巣で「二親(ニシン)」と漢字を当てることで、「二人の親からたくさんの子どもが生まれる」とされ、子孫繁栄の縁起を担ぐおめでたい一品です。
海老 パターン1
海老 パターン2
こちらも田作り同様、CADのデータから3Dプリンタにて製作。
アプローチも2種類のプリンターを使って製作してみました。
おせちの海老の意味
えびは漢字で「海老」と書くように、長いひげや体の曲がった様子が老人に例えられ、長寿の象徴だとされてきました。
そのため、新しい1年を健康で過ごし、腰が曲がるまで長生きできますようにという願いを込めて、おせち料理の食材として使われているのです。
伊達巻
おせちの伊達巻の意味
伊達巻とは、主な材料として卵とはんぺんから作られる料理です。 見た目の華やかさと、書物のような巻物に似ている形から「知恵が増える」ことを願う縁起物です。
鮮やかな色から、派手な卵焼きという意味で、派手・おしゃれを意味する「伊達」を用いたという説もあります。
かまぼこ
おせちの定番アイテムも手仕事で仕上げました。
おせちのかまぼこの意味
かまぼこの形が初日の出の形に似ていることから、おめでたい象徴としておせちに用いられています。 赤は魔除け、白は清浄を意味しています。
以上のようなアイテムを実際に盛り付け(飾り付け)るとこんな感じになります!
盛り付け完成品
いかがでしょう? 本物とそっくりでしょうか?
食品サンプルと同等レベルくらいには仕上がってますでしょうか?
現在、 YAMAKAWAの出入り口にて展示してますので、当社にお越しの際にはぜひご覧になってください。
今回の経験は、営業が受注した依頼物の製作をする日常業務とは異なり、自分達で考えて作るという作業ができることで、製造スタッフの知識向上が進んだと思います。
これを機会に、手仕事のスキルをあげれるようなチャレンジも続けていければと思います!
さて、今回はここまで。
2022年も、プロジェクト会議室のご拝読ありがとうございました。
2023年も、おもしろいものづくり企業を目指してまいりますので、引き続きよろしくお願いします。
つづく